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2007年05月12日

埼玉県立近代美術館で開催中の「澁澤龍彦——幻想美術館」へ。
シブサワの呪縛圏からはすでに遠いこともあり、醒めた感慨を抱く。

展示の冒頭で示される武井武雄や初山滋の絵本の世界から一生抜け出すことのなかった人なのだろう。
それはもちろん肯定的に言うのだが、翻ってみれば、絵画論に終始、そこから来る限界があり、お勉強の域を出なかった部分もあるということを否定できない。
スワーンベリを偏愛していた、というところにも、それは顕著に表われている。

鎌倉文化人のサークルめいた60年代「異端」文化が、急に色褪せて、何やら非常にセクト的なものに見えてしまうのは何故なのか。
澁澤自身もどうも無理をしているように見えてならない。

基本的に博物誌、玩物喪志の人物であるところに惹かれた、と、今にしてわかる。
表現者としては、晩年の幻想譚が、やはり、一番懐かしい。

オマージュとして

memento mori